グランド・イリュージョン 見破られたトリック

2016/09/09 布施ラインシネマ
5/10

どうにでも転がせられる作品に
付き合う退屈さ

過去にも色々こういうのあって
その度にそれについて言及してたわけだけど
今回も御多分に洩れず
手品やハッタリ的ものが前面に出てくる性質上
見る側を煙に巻くだとか
作り手側の掌で踊らされるとか
そういう流れになるなんてことは
1万キロも前から分かりきってるわけで

じゃあなんでそんなもの見に行くのさ
と聞かれれば
マジックの華麗な手際が見てみたい
ただそれだけです
と答えるしかないし
実際その通りだし

結果 その点だけとってみるなら
それほど悪い作品だとも思えないっていう

こちらが勝手に設定してるアベレージには
一応達しているのではないか
そんな風にも思うわけです

こないだの「ゴーストバスターズ」みたく
擁護しようと思えばそれなりに可能
貶そうと思えば実に簡単に片付く

そんな作品です(笑)

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前作も劇場で観てたんだけど
まったくの記憶喪失

ダニエル(ジェシー・アイゼンバーグ)
ディラン(マーク・ラファロ)
メリット(ウディ・ハレルソン)
ジャック(デイヴ・フランコ)
サディアス(モーガン・フリーマン)
アーサー(マイケル・ケイン)

この辺が画面に出てきたところで
記憶再生一切なし

よって
ストーリーなんて憶えてるわけもなく

これはきっと
イチョウ葉エキスが足りていないんだと思うも
今更感というか
余裕の手遅れ脳内汚染

ホースメンも俺みたいなの相手なら
テレビでも見ながら片手間に処理できるのに
なんて思いながら
まず最初の彼らの仕事が始まるわけだけど

その前に

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ルーラ(リジー・キャプラン)
ギロチン首チョンパ

これは大爆笑させてもらったよ
傑作ですアレ
まさかあのタイミングで
自分の首落としちゃうなんて
さすがに予測できないし
そんな余裕与えないインパクト
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
の冒頭にある朝食自動調理器
みたいなノリかと思いきや・・・
ですからね

あそこはすっごくイイ
彼女のキャラを一発で分からせてくれるし
つかみバッチリとはこのこと

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彼らそろって
オクタ社へ潜入するわけですが

ここも実に愉快

ダニエルの衣装剥がしからの
トレー → アタッシュ早変わりや
早くもキャラ立ち済みのルーラによる
血のり切断芸も空気読めてなくてGOOD

芸がないのかと思ってたディランによる
連続手錠リレーもいいし・・・

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なんて思ってたんだけどさ

途中はさまれる
メリットによる瞬間催眠芸ね
これだけはどうにも納得できないのよ
フィクションだと割り切って
見ようとするんだけどさ
催眠術ってそんなに簡単に
しかも初見の相手にかからないなんてことを
知識として持っちゃってるからなのね

基本は あらかじめ相手に暗示かけたりして
仕込んどかないとダメなのよあれって
テレビでよくやってるのだってそう
かけられる人は
本番前に何らかの暗示をかけられてるわけ
それでもなお
かかり やすい/にくい の差は出てくるのね
暗示なしでもかかりやすい人は
自然にスゥーっと入って行っちゃう
逆に かからない人は何やってもダメ

そんな確証のない世界だからさ
催眠術なんてものを丸ごと信じ切って
現場に臨むなんてことは
現実としてありえないわけさ
失敗する確率の方が高いからね

なのにここじゃ
たぶん初めましての相手を
一発でノシちゃうっていう

たまたまかかりやすい人だったなら
いいんだけど
もしかかりやすい人だったとしても
ああいう状況じゃ
かからない確率の方が高いと考えて
別の方法に転換するのが普通の神経
なのに 強引に催眠方法で突っ走ってる

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フィクションだからいいじゃん
とは思いたいのね
いやいや 違うの
私が言いたいのは
成功率100%の催眠術が登場することによって
ホースメンが無敵になってしまい
サスペンス度がガタ落ちになってしまう
ってことへの危惧ですよ

相手の脳をコントロール出来るってことは
キャプテン・アメリカでも
アイアンマンでも
クイックシルバーでも
スーパーマンでも倒せるってことじゃない

これはいただけません

もっと言うと
完璧な催眠術ひとつあれば
あとの芸は必要ないのよ
ウザく立ち向かってくる敵たちに
至近距離まで近づければ
もう勝ったも同然

ちがう?

だから究極の催眠術なんてものを
武器の1つとしてしまった時点で
このストーリー 破綻目前なわけです

ま でも
それ気にしてたら先へ進まないからね
なかったことにして見続けてましたよ私
褒めてください

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なんやかんやありまして

施設に潜入してのチップ奪取

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なんでチップがカードと同サイズなんだ とか
いちいちうるさいですよアナタ
上映中はお静かに

いやでも
なかなかに魅せてくれますねこのシーン
ちゃんと視線劇やってくれてるし

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ジャック以外がここまで上達するには
みんなさぞかし大変だったことでしょう・・・

え? そうでもなかった?

あぁー そうなんですかぁ

なに? あいつら X-メンですって??

そっかぁ〜 だったら催眠術のパワーも納得
ここでのカードコントロールも理にかなう

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もっともっとシンプルに盗む方法
いっくらでもあるだろ
なんてツッコミは野暮ですよアナタ

ここは 魅せるため のシーンなのですから

複雑に絡まりまくったAV機器裏の配線
コードを4本減らして
同じように視聴できる状態にしてみてください
なんてクイズ出されたら
私たぶん 出来ますよ このシーンなら

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でもそんなこと いいんです

私が見たいのは映画ではありません
マチャアキ的かくし芸なのですから

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時折CG使ったって
見なかったことにしてあげます
カット割りやタイミングなど
及第点あげていいんじゃないっすか?
いやまぁクラスの平均点よりは
ちょい上程度ですけど
そりゃアンタ 「スリ」での
究極の厳格性によって
変な汗を出すようこちらを導いてくる
キチガイ性フェティッシュメンタリズムと
比べてあげるのは酷というもの
こちらはエンタメに
徹してらっしゃるわけです
演出されてる方もきっと
今は亡きあのヒトとは違い
ごく普通の 人 であるでしょうから

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残念なのは
このシーン以上のものを
以降 見せてもらえなかったこと

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クライマックスのビックリ玉手箱の相談を
手品屋で座ってやってる時点でセンスなし
なんであんなシーンが必要だと思ったのか
とんでもないこと今から私らやりまっせー
みたいな助走 いらないっしょ
こいつらX-メンなんだからさ
人間的弱みを見せちゃダメ

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あんな短時間にサーチライト仕込んだり
ヘンテコ雨降らし装置リースしてきたり
仕込んでない男の股間からハト出したり
飛行機格納庫ごとアトラクション装置にしたり
人間業じゃないんだからさ
悩んだり苦しんだりする顔はご法度なの

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なんなら
後部座席に並ぶ
アルフレッドの格好したマイケル・ケイン
装甲車フェチのモーガン・フリーマン
マーク・ラファロが変身したとは思いたくなかった
ハルクが車ごと誘拐
ジェシー・アイゼンバーグがその一報を受け
レックスコープ ロンドン支社から
Facebookにて全世界へ配信する
なんてことが起こっても
私なら大丈夫 心の準備OKでっせ

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大掛かりなイリュージョンと
それを見守る大勢で
敵の息の根を止めてみせるという方法は
実にハッタリが効いてて面白いと思うんだけど
ハッタリにしたって
ある程度のリアリティラインは必要だからね
そのライン自体もうまくハッタリ効かせなきゃ
こっちはうまく騙されに来てるのに
こんなチグハグで
肝心な箇所の説明が足らなさ過ぎるものを
すごいっしょワテら みたいに提示されたって
かなり多くのものを
見なかったことにしないことには
どうにも付いて行けないワケですよ
こちら側からの歩み寄りが
尋常な量じゃないのね

しんどいです

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この上 メリットの弟が
若かりし頃のジェームズ・カーン
みたいな顔で現れたって
双子であることが
映画的に全く機能していないという
無様さにまで目を瞑れという始末

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最後はお約束のドンデン返しになるも
ほぼセリフ説明によって後付感ハンパなし
ドンデン返しをまた返して
また返して また・・・みたいに
いっくらでも映画側のさじ加減次第
だっていうつまらなさが
逆に露呈してしまった最低の結末

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いくらなんでもこの程度の中身で
130分は贅沢しすぎ
細かく削れるとこ かなりの数にのぼるべし

ロジャー・ムーア時代の007
オーシャンズ シリーズ
M:Iシリーズを混ぜこぜにして
シャッフルし過ぎた結果
何がどうなったのか 成分表示不可能系完成

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やはり今作の続き作るなら
同時進行でスピンオフもやるべき

もちろん
ホースメンの連中が
ロンドンでの仕込み作業に
どれだけの労力をつぎ込んだかっていう
舞台裏のフェイクメイキング

ロンドン市民を前に
汗ひとつかいていない様子だった彼らが
本当は努力の人たちであったことが
見事証明される
地球を元気にしてくれる
24時間チャリティー配信

「愛で地球が狂う」

もちろんマラソンランナーはこの人
ヒース・レジャーの遺影を手にし
マスクかぶって誰だか分かんない
バットスーツで登場

クリスチャン・ベールです!

大きな拍手を!!

 

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